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COLUMN

  • 兄弟で不動産相続する際は慎重に!分割方法と併せてその理由を解説します!

不動産の相続は、時に親族同士での争いに発展してしまう恐れがあります。
しかし、誰しもが望んで争いごとを引き起こそうとは思っていないでしょう。
今回は、「兄弟で不動産を相続するとき、どのように対処したら良いのか」について解説していきます。
原因から解消方法まで幅広くお伝えしますので、ぜひ参考にしてください。

不動産相続において兄弟が揉める原因5選!


不動産相続において揉め事が起きてしまう理由として、以下5つの原因が考えられます。

遺言書がない

遺言書がなければ、相続した親族の間で揉め合いに発展する可能性があります。
遺言書は、被相続人が生前、遺産相続の分割について書き記した書類の事を指します。
従って、資産家に限らず、遺言書は相続人にとって遺産分割の決定要素の1つと言えるでしょう。

仮に、遺言書がなければ、「遺産分割協議」という話し合いの場を設け、相続人の中で分割方法を定めます。
つまり、被相続人が生前に遺産分割の意思を示すのが遺言で、被相続人が他界した後に遺産分割について決めるのが遺産分割協議という位置付けになるでしょう。

また、 遺言書がある場合に遺言と異なる内容となる際は、遺産分割協議での意思決定において相続人全員の合意が必要であり、全会一致でなければ遺言の内容を変更する事ができない事を念頭に置いておきましょう。

金銭は少ないが、不動産の割合が多い

相続財産の中で不動産の占める割合が多いと、 兄弟間で揉め事に発展する可能性があります。
被相続人が残した相続財産において、金銭であれば相続人の間で分割しやすいですが、不動産はそのままだと等分に分割しにくい財産で不動産を兄弟の誰か1人だけが相続してしまうと、金額に不公平が生じてしまう恐れがあります。

生前の想定よりも金銭が減少していた

相続時点で、想像していたよりも金銭が少なくなっていた場合、兄弟間で揉め事に発展する可能性があります。
被相続人が他界する前から話し合いを進めておく事は大切ですが、それでも予期せぬ事態が起こってしまう (被相続人が病気を患ってしまい、医療費や介護費用が急にかさんでしまう)可能性があり、このような財産状況の変化が起こりうる事も念頭に置いておきましょう。

寄与分を主張する

寄与分について兄弟の中の誰かが主張し始めると、揉め事に発展する可能性があります。
寄与分とは、 兄弟等が亡くなった親の家業を無償で手伝っていたり、介護を献身的に長期間続けていたな等、「特別な寄与」をした兄弟等に認められ、認められた分だけ多くの財産を相続できるという制度です。

ただし、寄与分を認められるには条件(無償で介護した事実等)がある事を念頭に置いておきましょう。

特別受益を主張する

相続人の中の誰かが特別受益を主張し始めると揉め事に発展する可能性があります。
特別受益とは、被相続人から生前に贈与を受けて得られるような特別な利益の事を指します。

以下3つが特別受益の対象になります。

・遺贈 (故人が法定相続人以外にその遺産の一部、または全部遺言によって指名する事)
・結婚または養子縁組のための贈与
・生計の資本として受けた贈与

これら以外のやり取りによって得られたものは、基本的に特別受益として認められない事を念頭に置いておきましょう。

兄弟で共有分割は後々トラブルになるかも!


上記で、遺産相続時に揉め事になってしまう原因を紹介しましたが兄弟で相続不動産を共有名義にする事はおすすめしません。
相続財産を相続人間の共有物とみなし、共有名義としてその財産を相続する方法がおすすめできない理由は以下3点あります。

許可が取りづらい

共有名義不動産は、1人が土地または住宅を利用・売却したい場合に共有者の過半数、もしくは全員からの許可が必要になり、意思決定において意見が合わなければ、揉め事に発展してしまう恐れがあるでしょう。

固定資産税に注意

共有名義不動産の、固定資産税を今日勇者がここで支払えなく、兄弟の誰かが代表者になって集金して支払う必要があります。

共有者数は増え続ける

共有名義不動産は、世代を超えて共有され、共有者が増え続けてしまう事で揉め合いが起きやすくなってしまう恐れがあります。

不動産を分割相続する3つの方法とは?

上記の共有分割の他に3つの分割方法があります。

現物分割

現物分割は、財産の形や性質を変えずに分割する方法です。
相続財産によって分割のしやすさにばらつきが生じる可能性はあるものの、明確に分割しやすい方法と言えるでしょう。
また、大きな土地をいくつかに分ける「分筆」も可能です。

換価分割

換価分割は、相続財産を売却してお金に換える方法です。
売却によって得られた金銭を分割するため、現物で残せませんが、換金によって柔軟性を持ち、不公平感が生まれにくい分割方法と言えるでしょう。

代償分割

代償分割は、特定の相続人が相続財産を現物のまま相続する代わりに、 他の相続人に対し相続財産の価格相当分の金銭を支払い公平を図る為の方法です。
代償財産の支払い負担はあるものの、現物の財産を相続人の中で保持したまま不公平感が生まれにくい分割方法と言えるでしょう。

共有持分の解消方法について

デメリットの大きい共有名義の解消は以下の流れで行うと良いでしょう。

相続人同士で話し合いをする

状況に合わせて以下3つのような話し合いをすると良いでしょう。

・不動産全体の売却を通じて得た売却益の分配
・共有者間で特定の共有者1人に持分をまとめる
・「分筆登記」によって共有名義の土地を物理的に切り分け、各共有者が単独で所有する複数の土地とする

話し合いがまとまらなかった場合

話し合いが上手くまとまらなかった場合、意思とは別で共有状態を解消する手段が以下2つあります。

・共有物分割請求訴訟により不動産を取得
共有持分を第三者に売却して不動産を手放す

確定申告を行う

共有状態を解消した後は、確定申告が必要になります。
その際、以下2点を念頭に置いておきましょう。

・不動産売却時は、売却益に対して譲渡所得税を負担しなければならない
・持分購入時は、不動産取得税を負担しなければならない

まとめ

不動産相続において兄弟が揉める原因は以下5つあります。

1. 遺言書がない
2. 金銭は少ないが、不動産の割合が多い
3. 生前の想定よりも金銭が減少していた
4. 寄与分を主張する
5. 特別受益を主張する

そして、「共有分割」「現物分割」「換価分割」「代償分割」の4つの分割方法があります。
中でも、共有分割は揉め事に発展する可能性が高いため注意しましょう。

編集者

【監修】共有持分サポート
【監修】共有持分サポート
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