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共有不動産の査定で見るポイントとは?価値を決める要因を解説

共有不動産という言葉を聞くと、その評価や売却について、どのように進めれば良いのか、複雑な思いを抱えるかもしれません。
複数の名義人が関わる不動産では、その価値を正しく把握することが、次に踏み出す一歩のために不可欠です。
単に物件の広さや築年数だけで判断できない、共有不動産ならではの査定のポイントや、価値に影響を与える様々な要素について、ここでは詳しく見ていきましょう。
共有不動産の査定額はどう決まる?
全体の評価額と持分割合で算出
共有不動産の査定額は、まず不動産全体の適正な市場価値を算出し、それに各所有者の「持分割合」を掛け合わせて算出されるのが基本的な考え方です。
この不動産全体の適正な市場価値は、専門家による不動産鑑定や、不動産会社による詳細な査定、あるいは近隣の類似物件の取引事例などを参考に算出されます。
例えば、評価額1億円の不動産をAさん、Bさん、Cさんの3名がそれぞれ3分の1ずつ共有している場合、各持分の評価額は、単純計算で約3,333万円となります。
持分割合の大きさは、そのまま各所有者の権利や価値に直結する重要な要素です。
土地と建物の評価基準を考慮
不動産全体の評価額を把握するためには、土地と建物の両方の評価基準を総合的に考慮する必要があります。
土地については、公示地価や基準地価、相続税や贈与税の算定基準となる路線価、そして税金計算の基となる固定資産税評価額など、複数の指標が価格算定の参考となります。
これらの指標はそれぞれ異なる目的や算出方法を持っていますが、実勢価格を推測する上で重要な手がかりとなります。
一方、建物については、3年ごとに見直される固定資産税評価額が基準となりますが、それに加えて、築年数による経年劣化、建物の構造(鉄筋コンクリート造、木造など)、延床面積、さらには間取りといった要素も、不動産全体の価値に影響を与えます。
これらの多角的な要素を専門家が総合的に判断し、不動産全体の価値が算定されます。
共有持分の査定で見るポイントとは?
物件の立地や建物の条件
物件の立地条件は、駅からの距離や徒歩分数だけでなく、周辺の商業施設、学校、公園、病院といった生活利便性、さらには地域全体の需要や将来的な開発計画の有無なども、不動産の評価に大きく影響します。
交通の便が良い、生活に必要な施設が充実している、治安が良いといった条件は、物件の魅力を高めます。
建物の条件としては、構造(鉄筋コンクリート造は耐震性や耐久性が高い一方、木造はメンテナンス性に優れるなど)、建物の延床面積、間取りなどが重要視されます。
特に、構造がしっかりしており、延床面積が広く、現代のライフスタイルに合った間取りを持つ建物ほど、市場での需要が高く、評価は高くなる傾向があります。
持分割合と共有者の人数
共有持分の査定では、所有している持分割合の大きさや、共有者の人数も重要なポイントとなります。
当然ながら、持分割合が小さいほど、そして共有者の人数が多いほど、不動産全体を自由に活用したり、売却を進めたりすることが難しくなります。
これは、不動産の利用や処分に関する意思決定において、多数の共有者の合意形成が必要となり、意見の対立が生じやすくなるためです。
結果として、流動性が低下し、持分の評価額が低くなる傾向が見られます。
ローン残債や居住者の有無
不動産に住宅ローンなどの残債がある場合や、第三者が居住している状況も査定に影響を与えます。
ローン残債がある場合は、その返済義務が評価額に影響し、売却時には原則として残債を一括で返済する必要があります。
また、第三者が居住している場合、特に賃借人がいると、借地借家法による保護や立ち退き交渉の難しさから、不動産の自由な利用や売却を制限する要因となり、評価額が下がる可能性があります。
親族などが無償または安価で居住している場合も、売却時の障害となることがあります。
共有不動産の価値に影響するその他の要因
共有者間の関係性
共有者間の関係性が良好でない場合、不動産の管理や売却に関する意思決定が円滑に進まず、不動産の価値に影響を及ぼすことがあります。
例えば、相続や離婚などが原因で共有者間の関係が悪化していると、不動産の修繕の必要性や売却のタイミングで意見が対立し、合意形成が困難になり、結果として売却価格が低くなる要因となり得ます。
円滑なコミュニケーションが取れない状態は、不動産の維持管理や将来的な活用計画の妨げとなります。
権利関係の明確さ
不動産の権利関係が不明確である場合も、価値に影響します。
例えば、土地の境界が未確定であったり、登記簿上の持分と実際の出資額が異なっていたり、あるいは無断で増築された部分があったりすると、取引の際の障壁となり、買主が購入をためらう原因となります。
このような不明確さは、不動産の評価額を下げる一因となることがあります。
権利関係を明確にしておくことが、適正な評価に繋がり、円滑な取引を促進します。
まとめ
共有不動産の査定額は、不動産全体の評価額と各所有者の持分割合を基本に算出されますが、それに加えて、物件の立地や建物の状態、共有者の人数、ローン残債の有無、さらには共有者間の関係性や権利関係の明確さといった、多岐にわたる要因が複雑に影響します。
これらの要素を総合的に理解し、不動産価値を正しく把握することが、共有不動産を適切に評価し、将来的な売却、相続、活用といった様々な判断を下す上で非常に重要です。
複雑な評価となる場合も多いため、不動産鑑定士、弁護士、共有不動産の買取を専門に行っている不動産会社など、目的に応じて適切な専門家へ相談することも有効な手段となります。
編集者

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