-
共有名義不動産の売却で考えられるトラブル!対処法を解説
共有名義とは複数の人で不動産を共有で所有している状態を指します。
共有名義不動産は所有している段階からトラブルになることが多く、売却を検討している方もいらっしゃると思います。
しかし、売却の際にもトラブルに発展する恐れがあるのです。
そこで、今回は共有名義不動産の売却で考えられるトラブルについて対処法とともに解説します。
□共有名義不動産の売却で考えられるトラブル
共有名義不動産の売却における代表的なトラブルは以下の通りです。
1:共有者が売却に同意してくれない
共有名義不動産の売却は、全体での売却を希望する場合、共有者全員の承諾が必要となります。
一人でも反対する人がいる場合、売却はできません。
共有名義不動産は売却前から管理や活用するにしても共有者の同意が必要な場面が多くトラブルに発展しやすいですが、売却時にも同意が得られないがために共有者間で揉め事に発展する場合が多く、これが最も代表的なトラブルと言えます。
2:共有者が親族ではない・連絡が取れない
共有者が親族であれば売却についての話し合いも進めやすいですが、相続などによって権利関係が複雑になっている場合、知らない人と共有状態になっている可能性もあります。
この場合、より合意形成が難しく売却へのハードルは上がってしまいます。
3:共有者が第三者に持分を売ってしまった
共有名義不動産は全体での売却は同意が必要ですが、自分の持分のみを売却する場合、同意は必要ありません。
そのため共有者が第三者に持分を売却してしまえば見ず知らずの他人と共有状態になる可能性も考えられ、その後の人間関係や、第三者との不動産の取り扱いについてトラブルに発展する恐れがあります。
□共有名義不動産におけるトラブル対処法
共有名義不動産の売却においてトラブルに発展した場合、以下のような対処法があります。
1:自分の持分のみを専門業者へ売却する
共有者から売却の合意が得られない場合や、共有者が他人で合意形成が難しい場合、共有持分の買取を専門に行っている業者に売却する方法があります。
自分の持分の範囲内であれば共有者の同意は不要なので、トラブルを解消するのに一番早く、手近な方法ともいえます。
また、共有者が不明な場合や、連絡がとれない等の状況でも買い取ってくれる専門業者もいますのでこの場合にも適しています。
2:弁護士に相談して共有物分割請求を起こす
弁護士に相談して共有物分割請求訴訟を検討するのも方法の1つです。
共有物分割訴訟とは、土地の現物分割や金銭での賠償、競売による代金分割などが行われる法的手続きです。
共有者同士の話し合いで解決が図れない場合、共有者は誰でも共有物分割請求訴訟を起こすことができます。
ただし、両者の希望通りに決まるわけではなく、裁判所によって不動産の取り扱いが決まるため、訴訟の結果が納得のいくものにならない可能性があります。
また費用も時間も要するので、最終手段として検討する必要があります。
3:新たな共有者へ持分を売却する
共有者が持分を第三者へ売却してしまった場合、新たな共有者へ持分を売却することでトラブルを解消することができます。
ただし、持分のみの売却は全体での売却よりも相場は下がってしまいますので、事前の相場調査が必須です。
*不動産を手放しても良い場合
共有不動産に特別な愛着がない場合は、次のような対処法が考えられます。
1:新たな共有者に不動産全体の売却を持ちかける
共有不動産を手放しても構わない場合は、新たな共有者に全体の売却を提案する方法があります。
全体の売却は、個別の持分売却よりも高額で売却できる可能性がありますが、共有者全員の合意が必要です。
2:自分の持分だけを専門の不動産業者に売却して名義から離脱する
共有不動産全体の売却に合意を得られない場合、自身の持分だけを専門業者に売却して共有状態から離脱するのも一つの手です。
売却することで共有状態を解消できます。
□事前に共有状態を解消しておくことがおすすめ
共有持分の売却におけるトラブルを未然に防ぐため、話し合いができそうなら事前に共有状態を解消しておくことがおすすめです。
共有状態を解消することで、将来トラブルに発展する可能性を減らすだけでなく、不動産をより取り扱いやすくなります。
1:共有者全員の合意で不動産全体を売却
共有者全員の同意があれば、不動産全体の売却が可能です。
売却代金は持分割合に応じて分配されることになるため、共有者間で円満に解決できます。
2:共有者同士で持分を売買
共有者間で持分を売買することも、共有状態を解消する手段の1つです。
特に前途した第三者へ売ることや、共有物分割請求訴訟を避けたいなど、共有名義不動産を手放したくない場合は共有者から買取し、名義を自分一人にまとめることが最適です。
ただし、交渉過程で適切な価格設定が必要です。
3:土地を分筆する
土地を共有名義で所有している場合、分筆登記によって物理的に土地を分割し、共有を解消できます。
各共有者が単独の土地を所有することになり、より自由に土地を活用できるようになります。
ただし、分筆によって価値が下がってしまったり、思うように活用できない場合もあるので注意が必要です。
□まとめ
共有名義不動産の売却においては、様々なトラブルに発展するリスクがあります。
事前に共有名義を解消できそうであればその方がいいですが、あらゆる事情によりそれが難しい場合はそれぞれの対処法を参考にしてみてください。
当社でも共有名義不動産の買取についてご相談に乗れますので、何かお困りのことがありましたら、お気軽にご相談ください。
編集者
-
不動産の共有名義による「相続」「離婚」「相続後」などの親族間トラブルを抱えている方は共有持分サポートへ。当社では弁護士、司法書士、不動産鑑定士、税理士などの専門分野のスタッフが共同で問題解決のために取り組むことで、素早い対応が可能となっております。
本社を置く大阪だけではなく、全国エリアをカバーしており、これまでも遠方にお住まいのお客様の問題解決を数多く対応させていただいた実績がございますので、どなたでもお気軽にご相談下さい。
最新の投稿
- 2024年11月15日売却コラム共有持分でよくあるトラブルとは|具体例と解決方法
- 2024年10月29日売却コラム共有者が複数の不動産を売却できるのか?知っておきたい売却方法と注意点
- 2024年10月15日売却コラム共有物分割請求訴訟で絶対に知っておくべきこと|裁判で有利になるための知識
- 2024年9月29日売却コラム住宅ローン控除を夫婦それぞれで受けられるの?共有名義で賢く節税する方法とは
共有持分不動産の問題でお困りの方は、お気軽にご相談ください。
-
お電話での無料相談はこちら
-
-
無料相談はこちら
-
-
-
受付時間
-
10:00~20:00【年中無休】
-