共有持分(共有名義)の不動産トラブルで
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COLUMN

  • 固定資産税を共有者払わない?知っておきたい義務と請求方法

不動産を共有しているけれど、固定資産税の支払いをどうすればいいのか悩んでいる方はいませんか。
特に、他の共有者が支払ってくれない場合、一体どうすればいいのか不安ですよね。

今回は、トラブルのもとになりやすい共有持分の固定資産税に関する疑問を解決し、安心して納税できるよう、具体的な方法や注意点について解説していきます。
また、すでに共有者からの固定資産税の支払いが滞っている方は、納税義務やトラブルからすぐに解放されるため、自身の共有持分のみを売却するのも一つの方法です。

□共有持分の固定資産税とは?

不動産を共有している場合、固定資産税の支払い義務は共有者全員に発生します。
これは義務です。
しかし、具体的に誰がいくら支払うのか、その仕組みは意外と知られていません。

以下では、共有持分と固定資産税の定義、連帯納付義務、持分割合による納付額の計算について解説します。

*共有持分と固定資産税の定義

共有持分とは、不動産を複数人で所有する場合のそれぞれの持ち分の割合のことです。
例えば、土地を兄弟姉妹で共同で所有し、兄が3分の2、妹が3分の1を所有している場合、兄の共有持分は3分の2、妹の共有持分は3分の1となります。

固定資産税は、土地や建物などの不動産を所有している人に課せられる税金です。
その額は、不動産の評価額に基づいて計算されます。

*連帯納付義務

共有持分の固定資産税には、連帯納付義務という重要な制度があります。
これは、他の共有者が納付していない固定資産税を、他の共有者が代わりに納めなければならない義務のことです。

例えば、AさんとBさんが土地を共同で所有し、Aさんが3分の2、Bさんが3分の1の共有持分を所有している場合、固定資産税の支払い義務はAさんとBさんそれぞれに発生します。
もしBさんが自分の負担分の固定資産税を支払わなかった場合、AさんはBさんの負担分も含めて全額を支払わなければなりません。

*持分割合による納付額の計算

共有者の納税額は、原則として各人の持分割合によって計算されます。
つまり、持分が大きいほど、納税額も大きくなります。

例えば、先ほどのAさんとBさんの例で、固定資産税が15だったとします。
Aさんの納税額は15万円×3分の2 =10万円、Bさんの納税額は15万円×3分の1 = 5万円となります。

□共有名義不動産の固定資産税は誰が払う?

固定資産税は、原則として代表者と呼ばれる人が、他の共有者の代わりにまとめて支払うことになります。
代表者には、誰を指名するか、またはどのように選定するかの明確なルールはありません。
スムーズな支払いのためには、事前に決めておくと良いでしょう。

*代表者の選定基準

代表者は、共有者全員で話し合って決めるのが一般的ですが、話し合いがまとまらない場合は、以下のような基準で選定されることがあります。

・住居している人
・持分割合が多い人
・登記簿の記載順

しかし、自治体によって基準が異なる場合がありますので、事前に確認しておきましょう。

*代表者が滞納した場合の請求

代表者が固定資産税を滞納した場合、他の共有者にも連帯納付義務があるため、自治体から納税の請求が行われます。
つまり、代表者が支払わなくても、他の共有者が代わりに支払わなければなりません。

もし、他の共有者が支払いを拒否した場合、滞納金が発生し、最悪の場合不動産が差し押さえられることもあります。

□他の共有者が固定資産税を払ってくれない場合の対処法

他の共有者が固定資産税の負担分を拒否して支払ってくれない、共有者が行方不明で連絡が取れない、共有者が亡くなった、など共有名義不動産の固定資産税の支払いにおけるトラブルは非常に多くあります。
以下を対処法を参考に、連帯納付義務を果たせるように努めましょう。

1:弁護士による求償

他の共有者が任意に支払ってくれない場合は、弁護士に相談して、共有持分割合に応じた求償を検討しましょう。
立替えて支払った固定資産税は法律にのっとって求償権を行使し請求することができます。
ただし、求償権には5年の時効があること、また固定資産税が少額の場合は弁護士費用の方が高くなってしまい費用倒れになる可能性もありますので慎重に検討しましょう。

2:不在者財産管理人を選任を申し立てる

共有者に手紙を送っても宛所不明で帰ってくる、長期で不在が証明できる場合は不在者財産管理人の選任を家庭裁判所に申し立て、選任された管理人に対して固定資産税の滞納分を請求することができます。
ただし、固定資産税の滞納分を回収するまで時間がかかるといったデメリットがあります。

3:共有者が亡くなってしまった

共有者が亡くなってしまった場合には亡くなった共有者の法定相続人に対して、固定資産税の滞納分を請求できます。
ただし亡くなった共有者に相続人がいない場合は、その持分は他の共有者に帰属することになります。
その場合は、亡くなった共有者の固定資産税も負担しなければいけません。

□共有名義の不動産の固定資産税トラブルを解決するには

前途した様々なトラブルにも対処方はありますが、その時は解決できても共有名義で不動産を所有している限り、納税の義務は必ず発生し、またトラブルが発生する恐れがあります。
共有名義の不動産は、固定資産税だけでなくトラブルになりやすいので、早めに共有名義を解消することが大事です。
共有名義の不動産を手放すことで納税義務や揉め事からすぐに解放されます。

1:共有者に持分を買い取ってもらう

共有者に自分の持分を買い取ってもらうことで、共有関係を解消できます。
ただし、相場より安い値段で売却してしまうと、贈与とみなされ贈与税が課される可能性もあるので売却価格には注意しましょう。

2:共有者全員で不動産全体を売却する

不動産全体を売却し、共有関係を解消する方法もあります。
ただし不動産全体を売却するには共有者全員の同意が必要であり、1人でも反対すると売却することはできません。
全員の同意が取れる場合は共有関係を解消する一番ベストな方法です。

3:第3者に自分の持分だけを買い取ってもらう

不動産全体での売却は全員の同意が必要ですが、自分の持分のみであれば自由に売却することができます。 全体での売却が難しい場合は、専門の業者に買い取ってもらうことで共有関係を解消できます。
専門の業者であれば買取のノウハウがありますので、即現金化できる、共有者に知られずに売却できるといったメリットもあります。

□まとめ

共有持分の固定資産税は、共有者全員に連帯納付義務があり、原則として代表者がまとめて支払うことが一般的です。
しかし、代表者が滞納した場合、他の共有者に請求が行くため、注意が必要です。
納税義務やトラブルを根本的に解決したい場合は、共有関係を解消することも検討しましょう。
弊社でも共有持分の買取を専門に行っておりますので、共有関係でのトラブルのご相談や売却の無料査定を行っておりますのでお気軽にお問い合わせください。

編集者

【監修】共有持分サポート
【監修】共有持分サポート
不動産の共有名義による「相続」「離婚」「相続後」などの親族間トラブルを抱えている方は共有持分サポートへ。当社では弁護士、司法書士、不動産鑑定士、税理士などの専門分野のスタッフが共同で問題解決のために取り組むことで、素早い対応が可能となっております。
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