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複数名義の土地は活用できる?トラブルの元といわれる理由とは
親から相続する予定の土地が複数名義だと、不安を覚えることは多いでしょう。
共有名義の土地は、はたしてスムーズに活用できるのでしょうか。
また、なぜそれがトラブルの元と言われるのか。
この記事では、複数名義の土地の基礎知識から、実際の活用方法、そしてそのトラブルの原因と解消方法について解説します。
複数名義の土地はどのように活用できる?
複数名義の土地を持っている場合、一人の所有者が持っている土地と同じように自由に利用することは難しいことがあります。
共有者全員の同意や過半数の同意が求められる場合がありますが以下に三つ主な土地活用法について紹介します。
一つ目に土地の保存・使用です。
土地を守るための行為や日常的な使用に関しては、共有者の同意は必要ありません。
具体的には、土地の修繕や不法占拠者の排除、そしてその土地の不動産での生活などが含まれます。
「共有名義だからといって、自由に使用できないのでは」と疑問に思うかもしれませんが、所有者としての権利を持っているため、その土地での生活は許されています。
二つ目に土地の利用・改良です。
土地のさまざまな利用や改良に関しては、共有者の過半数の同意が必要となります。
これには、第三者への短期的な貸出や、賃貸契約の解除、さらには建物のリフォームやリノベーションなどが含まれます。
特に注意が必要なのは、短期間の貸出に関しては過半数の同意でよいものの、借地借家法に基づく賃貸契約の場合は、全員の同意が必須となる点です。
三つ目に土地の処分です。
土地の売却や借地借家法に基づく賃貸借契約、さらには抵当権の設定など、土地の処分に関する行為は、全ての共有者の同意が必要となります。
特に、土地を質権として担保にする場合、返済が滞ると土地が競売の対象となる可能性があるため、全員の同意が必要とされています。
複数名義がトラブルの元といわれる理由
共有名義の土地や不動産は、所有権が複数の人に分散されているため、様々なトラブルの元となります。
ここでは、その主なトラブルとその背後にある理由を大きく四つ解説します。
一つ目に相続での権利関係が複雑化することが挙げられます。
土地や不動産の共有名義は、相続の際に権利関係が非常に複雑になることが多いのです。
特に、相続人が多数いる場合や、遺言書が明確でない場合、どの相続人がどれだけの持分を有するのか、明確にするのが難しくなります。
二つ目に離婚後のトラブルです。
共有名義の不動産を夫婦で所有している場合、離婚によって新たなトラブルが生じることがあります。
離婚後の財産分与で、どちらがどれだけの持分を有するのか、どちらが住む権利を有するのかなど、様々な問題が生じます。
三つ目に第三者からの売却要求です。
共有者の一人が持分を第三者に売却した場合、新たな共有者との関係が生じます。
この第三者が土地や不動産の売却を迫る場合、他の共有者との間でトラブルが生じることが考えられるでしょう。
四つ目に共有分割請求のリスクです。
共有名義の土地や不動産において、一人の共有者が分割を求められます。
この共有分割請求により、他の共有者が意に反して土地や不動産を手放さざるを得なくなることがあります。
共有名義の土地や不動産は便利な面も多いですが、上記のようなトラブルのリスクも伴います。
そのため、共有名義にする際は、しっかりとした合意やルールを作成することが重要です。
複数名義を解消するためには
土地や不動産の共有名義は、さまざまな利点がある一方で、デメリットもあります。
共有名義を解消することで、デメリットを回避できます。
以下に、共有名義を解消するための主な方法を紹介します。
他の共有者に持分を贈与
持分を他の共有者に贈与することで、共有名義を解消する方法の一つです。
しかし、贈与には税金の問題が伴うことがあるため、注意が必要です。
他の共有者に持分を移転
自分の持分を他の共有者に売却する方法もあります。
ただし、この方法は相手が購入に同意する必要があります。
持分を放棄
持分放棄は、特定の手続きや条件を満たすことで、持分を放棄できます。
ただし、放棄には様々な制約があるため、十分な情報収集と検討が必要です。
全員で全体を売却
共有者全員の合意のもと、全体を売却することで共有名義を解消できます。
この方法は、共有者間での合意が取りやすい場合に適しています。
自分の持分のみを売却
自分の持分だけを売却することも考えられます。
この方法は、特定の業者に持分を売却する形で進められることが多いのです。
まとめ
本記事では、共有名義の土地の活用方法やそのリスクについて詳しく解説しました。
多くの人が共有名義の土地に関して不安や疑問を抱えていますが、適切な知識と対策でスムーズな利用が可能です。
当社は、共有持分の土地に関するトラブルを未然に防ぐよう皆さまを支えております。
お困りの際はいつでもご相談ください。
皆さまが安心して土地を活用していただけるようサポートいたします。
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