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財産を共有していると住宅ローン控除を受けられる?持分割合についても解説!
住まいの購入は、人生における大きな出費の1つです。
多くの方は一部を頭金として支払い、残りを住宅ローンを利用して長期的に返済していくでしょう。
しかし、住宅ローンの返済の仕方にはいくつか種類があります。
種類の選び方を間違えてしまうと、大きな後悔につながります。
そこで本記事では、住宅ローンの返済にも影響を与える持分割合や共有名義について解説します。
住宅ローンに影響?持分割合の基礎知識について解説します!
まずは住宅ローンにも大きな影響を与える持分割合についてみていきましょう。
1つの不動産を複数人で所有することを共有といい、それぞれの所有権の割合を持分割合といいます。
持分割合は基本的に自由に決められるものではなく、それぞれが住まいを購入する際に支払った金額に応じて決まります。
6000万円の住まいを購入することを仮定して考えていきましょう。
夫が4000万円、妻が2000万円の割合で負担したとすると、夫の持分割合は3分の2、妻の持分割合は3分の1です。
しかし、このように不動産を共有することにはどんなメリットがあるのでしょうか。
次の項からは共有名義の特徴について解説します。
共有名義のメリットについて解説!
まずはメリットからです。
主なメリットは「住宅ローン控除を利用できる」「借入額を増やせる」「相続税対策になる」の3つです。
住宅ローン控除の効果が倍増する
共有名義にすると、2人分の所得税や住民税を減額できます。
夫単独で住宅ローンを組んだ場合と、夫婦共同で住宅ローンを組んだ場合では、住宅ローン控除額の違いは無視できないほど大きくなります。
借入額を増やせる
住宅ローンを2人で借りる場合、ペアローンだと2人分借りれますし、連帯債務では収入を合算して借入できます。
そのため、夫だけで住宅ローンを組むのと比較して、借入金額が増えることがメリットです。
より高額な物件を購入できるので、希望する物件の条件を上げることができます。
相続税対策になる
もし夫が死亡して相続が発生した場合、夫の単独名義だと不動産の評価額がそのまま相続税の課税対象となってしまいます。
一方で共有名義であれば、夫の持分に応じた部分だけが課税対象です。
持分割合が半分ずつなのであれば、課税対象になる評価額も半分になるので、相続税額を減らせます。
共有名義にデメリットは存在する?
一方で共有名義にデメリットはあるのでしょうか。
共有名義にする際の注意点として、以下の2つの注意点があります。
・不動産全体での売却をする際には共有者全員の同意が必要である
・相続によって共有者が増えてしまうことがある
不動産全体での売却をする際には共有者全員の同意が必要である
共有名義になっている住まいを完全に売却するには、共有者全員から承諾を得る必要があります。
全員から許可を得られない場合は全体での売却ができないので、売却に反対する人がいれば不動産を処分したくても困難となるでしょう。
ただし、自分の持分だけの売却においては共有者の承諾を得る必要はありません。
全体での売却が難しいとなった場合には自分の持分だけでも処分できることがありますので専門業者に相談してみてもよいでしょう。
相続によって共有者が増えてしまうことがある
相続によって共有者が増えてしまうことも考えられます。
共有名義になっている不動産をそのまま放置していると、共有者の1人が亡くなって、子どもや孫、兄弟などに引き継がれた場合、共有者の人数が増えてしまいます。
これによって売却のために全員から承諾を得るのがより難しくなるでしょう。
また、所有しているだけで発生する固定資産税や、メンテナンス費用の負担についても共有者が多いと悩みの種となってしまうでしょう。
そのため、相続時に共有者が多くならないようにするには、すでに持分のある方に被相続人の持分をまとめるなどの対策が必要です。
このほかにも、離婚時の対応が複雑になってしまうことも注意が必要です。
離婚時に共有名義の不動産をどうするかの判断は、夫婦で住宅ローンを使っていたり、お子様がいたりする場合など、いろいろな要素が絡み合ってくるため、難しいものです。
夫婦のどちらかがそのまま住み続けるのか、売却してしまうのか、賃貸に出すのか。
所有し続けるのであれば、名義をどうするのか、住宅ローンが残っていれば返済は1人だけが負うのかなど、考えるべきことは非常に多いのです。
共有名義にすると、離婚時に複雑な状況になるので、十分に検討しましょう。
どうしても難しい状況なのであれば、弁護士や税理士のような専門家や、住宅ローンを借りている金融機関に相談してみると良いでしょう。
まとめ
住宅を共有名義にすることには、住宅ローン控除の効果が倍増したり、借入額を増やせたり、相続税対策になったりとメリットが多い一方で、売却の際に手間がかかるなどのデメリットもあります。
将来的に相続や離婚などが起きた場合に問題が生じることも考えられますので、名義を単独にするのか、共有にするのかは慎重に検討するようにしてくださいね。
編集者
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