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COLUMN

  • 離婚時におけるマンションの名義変更で贈与税はかかる?

実際のところ、離婚に伴った財産分与で住まいの名義変更を検討する方は多いものです。
住宅ローンを完済できていて抵当権が外れていれば、法務局で申請を行うだけで名義変更ができます。

しかし、住宅ローンが残っていると、名義変更に金融機関からの許可が必要になります。
本記事では、離婚による名義変更について解説します。

離婚による名義変更について解説します!

自宅の住宅ローンを完済できていれば、名義変更は難しくありません。
財産分与の話し合いで、夫婦双方が合意すれば名義変更は可能です。
不動産の名義変更に必要な手続きは、所有権の移転登記と言われています。

所有権関係の情報は、法務局で管理されています。
法務局の登記簿に所有権について登録することを登記といい、登記ができれば権利が公式に認められます。
法務局への申請はご自身でも可能ですが、その申請の複雑さから多くの方は司法書士に依頼します。

一方で住宅ローンが残っていると、名義変更の際には金融機関からの承諾が必要です。
ただ、住宅ローンが残っている状態で名義変更を行うのは極めて困難と言えます。
対処法としては「住宅ローンを一括で返済する」「住宅ローンを借り換える」の2つです。

まずは住宅ローンを一括で返済する方法です。
住宅ローンを完済できればローンがない状態になるので、法務局に申請すれば名義変更できるようになります。

ただ、当たり前ですが一括返済できるほどの現金が必要です。
自宅以外の財産を処分したり、親や親戚などに金銭的なサポートをしてもらったりするしかないでしょう。

次は住宅ローンを借り換える方法です。
家をもらう側が住宅ローンの借り換えを行います。
夫が契約している住宅ローンを一括返済するために、妻が別の住宅ローンを契約するのです。

しかし、妻が住宅ローンを契約するには審査に通過する必要があり、収入や職歴によってはできない可能性があるので注意してください。

住宅ローンの契約者は、所得税額が10年程度軽減される住宅ローン控除も受けられます。
条件としてはローンを組んだ契約者が居住していることがあります。
住宅ローンを借り換えた妻が今後も住み続けるのであれば、妻が新たに住まいを取得したものとして、控除が受けられるのです。

名義変更で贈与税はかかる?

離婚をして住宅ローンが残った家に妻が住む場合、名義変更によって贈与税はかかるのでしょうか。

そもそも財産分与とは、夫婦が結婚中に築いた財産を離婚時に分け合うことです。
割合としては、共働きであれば半分、妻が専業主婦であれば3割から5割というのが一般的でした。

しかし、時代が流れるとともに、夫婦どちらも財産形成に貢献しているという考え方から、基本的には半分ずつにするという分け方が浸透してきました。

贈与税とは、財産を譲ってもらったときにかかる税金です。
そのため、生命保険や積立金、車などを譲り受けたら贈与税を支払う必要があります。
贈与税の税率は最大で55%にもなり、非常に高額だと言えるでしょう。

しかし、離婚による財産分与で家を譲ってもらった場合は贈与税は発生しませんので、心配しないでください。
理由は、国税庁によると離婚による財産分与で取得した財産は、贈与によって取得した財産にはならないと考えられているからです。

また、財産分与では不動産取得税もかかりません。
通常では不動産を取得してから一定期間が過ぎると、都道府県の税務署から納付用紙が送られてきます。

しかし、離婚による財産分与は贈与にはあたらないため、不動産取得税は発生しません。
贈与税も不要なので、税金をかけずに不動産の名義変更ができるのです。

家の取得後にかかる可能性がある税金をご紹介!

財産分与では、住まいの授受によって贈与税は発生しません。

しかし、家の取得後は「登録免許税」「固定資産税・都市計画税」の2つが発生します。

登録免許税

登録免許税とは、不動産の登記手続きの際に支払う税金です。
譲り受けた不動産を自分が所有していることを証明するために、不動産登記を行う必要があります。

土地や建物の評価額に税率をかけて計算します。
まだ建てられてから間もなく、固定資産税評価額がつけられていない場合は、法務局で認定された課税標準価格をもとに計算します。

固定資産税・都市計画税

不動産を所有していると毎年固定資産税がかかります。
また、市街化区域内であれば都市計画税も徴収されます。
固定資産税の税率は、基本的に固定資産税評価額の1.4%で、都市計画税の税率は0.3%です。
ただ、家が建っている場合は税金の軽減措置が適用されます。

まとめ

離婚による財産分与では、贈与税や不動産取得税は発生しません。
これは離婚による財産分与で取得した財産は、贈与によって取得した財産にはならないという考え方があるからです。
ただ、不動産を取得した後は登録免許税や固定資産税、都市計画税がかかりますので、ぜひ知っておいてくださいね。

編集者

【監修】共有持分サポート
【監修】共有持分サポート
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