共有持分(共有名義)の不動産トラブルで
お困りの方は共有持分サポートへ

COLUMN

  • 共有物の分割をわかりやすく!メリット・デメリットから注意点までを解説

共有物、特に不動産を持つというのは、一見すると単純なようでいて、実は多くの複雑な要素が絡み合っています。
共有物を持つ人々が直面するのは、その「分割」に関する問題です。
分割と一言で言っても、その方法は多岐にわたり、それぞれにはメリットとデメリット、さらには注意すべきポイントが存在します。
この記事では、共有物の分割方法について解説し、それぞれの方法のメリット・デメリットと注意点もお伝えします。

共有物の分割方法をわかりやすく解説

1.現物分割
現物分割は、共有物を物理的に分ける最も直感的な方法です。
土地ならばその面積を共有者の持分に応じて分筆し、共有者それぞれの単独名義として分けます。
しかし、実際に現物分割を選択できる場面は多くはありません。一戸建てなどの建物の場合は物理的に分けることが難しく、また土地も分筆が適していない場合もあります。分割により土地が細分化され、かえって不動産の価値が下がってしまったり、活用するのに難しくなる可能性があるため注意が必要です。

2.代金分割

代金分割は、共有物を売却し、その代金を共有者間で分ける方法です。
特に、現物分割が困難な場合や、資産価値が減少するリスクがある場合に有効です。
ただし、競売による売却は市場価格よりも低くなる可能性があり、全員が不利益を被ることもあります。

3.価格賠償(代償分割)

価格賠償は、特定の共有者が所有権を取得し、他の共有者に対して金銭を支払う方法です。
この方法は「部分的価格賠償」と「全面的価格賠償」の二種類があります。
選択する際には、金銭の支払いが可能かどうか、また、評価基準を明確にする必要があります。
これらの方法は一概に優れているわけではありません。
選択する方法によって、その後の人間関係や資産の価値に大きな影響を与える可能性があるので、各方法の特性を理解し状況に応じて最適な選択をすることが重要です。

共有物分割のメリットとデメリット

共有物分割のメリット

1.公平な遺産分割の可能性

共有物分割は、その名の通り、共有物を複数の人々で分け合う方法です。
この特性がもたらす最大のメリットは、公平な遺産分割が可能であることです。
特に価格による賠償は共有者1人が得をするような言い値で決まるのではなく、不動産鑑定士による適正な時価で決定されるため不公平感が無くなります。

2.税制上の優遇措置

賃貸物件等の収益性のある財産を共有することで、所得税の節税が期待できます。
日本の税制は累進課税制度を採用しているため、収益を複数人で分け合うことで、全体の税負担を軽減できるのです。

3.売却時の税制優遇

共有物分割のもう一つのメリットは、売却時にも税制上の優遇が受けられることです。
特定の条件を満たした場合、一人あたり最大3000万円の控除が適用されます。
この控除は共有者の数だけ適用されるため、多くの共有者がいる場合はその分、譲渡所得税の節税が期待できます。

共有物分割のデメリット

1.共有者間の意見対立

共有物分割の最大のデメリットは、共有者間での意見対立が起こりやすいことです。
特に、売却や利用方法については、全員の同意が必要となるため、一人でも反対する人がいれば行動が制限されます。
このような状況は、特に将来的に共有者が増えると、より一層複雑になる可能性があります。

2.相続税の負担増加

共有物分割は、特定の条件下で相続税の負担が増加する可能性も考えられます。
例えば、小規模宅地等の特例が適用されにくくなる場合があります。
このように、税制上のデメリットも無視できない点として注意しましょう。

共有相続における注意点

1.共有物の処分に共有者全員の同意が必要

共有相続において、最も重要な注意点は共有物の処分に関するものです。
共有者全員が同意しなければ、共有物の売却や利用ができないため、意見調整が非常に重要です。
例えば、共有者の中で一人でも売却に反対する意見があれば、その共有物は売却できなくなります。
このように、共有相続では共有者間でのコミュニケーションと合意形成が不可欠です。

2.不動産の利用や管理にも話し合いが必要

共有相続においては、不動産を処分するだけでなく、保有・管理する際にも共有者間で話し合いが必要です。
不動産の修繕や賃貸業の運営など、利用方法に関しても共有者の意見が分かれることがあります。

3.相続により共有者が増加する可能性

共有相続において、共有者が亡くなるとその財産の一部が相続財産となります。
新たな共有者を決定するためには、遺産分割が行われますが、共有での相続を選択する場合、共有者が増加する可能性があります。
共有者の数が増えれば、合意形成がより難しくなり、共有物の管理や処分が複雑化することが考えられます。

まとめ

共有物の分割方法には、現物分割、代金分割、価格賠償が挙げられます。
方法によっては共有物の資産価値が下がったり、他の共有者との合意形成が難しかったりする可能性が考えられます。
今回ご紹介した共有物分割のメリットとデメリット、そして注意点を把握した上で、共有物の今後について検討してみてください。

編集者

【監修】共有持分サポート
【監修】共有持分サポート
不動産の共有名義による「相続」「離婚」「相続後」などの親族間トラブルを抱えている方は共有持分サポートへ。当社では弁護士、司法書士、不動産鑑定士、税理士などの専門分野のスタッフが共同で問題解決のために取り組むことで、素早い対応が可能となっております。
本社を置く大阪だけではなく、全国エリアをカバーしており、これまでも遠方にお住まいのお客様の問題解決を数多く対応させていただいた実績がございますので、どなたでもお気軽にご相談下さい。

共有持分不動産の問題でお困りの方は、お気軽にご相談ください。

  • お電話での無料相談はこちら

    1. 無料相談はこちら

    2. 0120-689-757
    1. 受付時間

    2. 10:00~20:00【年中無休】