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共有不動産を売却する方法は?全員同意なしでも売れるケースを解説

共有不動産を売りたいのに「共有者の同意が得られない」「連絡が取れない共有者がいて手続きが進まない」といった悩みを抱えている方も多いでしょう。
共有不動産の売却は、全員の同意が必要なケースと、そうでないケースがあります。また、状況に応じた売却方法を選ぶことで、スムーズな売却・現金化が十分に可能です。
この記事では、共有不動産を売却する方法や、全員同意なしでも対応できるケース、必要書類などを詳しく解説します。共有不動産の売却で行き詰まっている方は、ぜひ参考にしてください。
目次
共有不動産は売却できる
共有不動産とは、1つの不動産を複数人が「共有持分」という割合で所有している状態のことです。
不動産全体を売却するには共有者全員の同意が必要ですが、以下に定められているように、自分の持分だけなら他の共有者の同意がなくても売却できます。
所有者は、法令の制限内において、自由にその所有物の使用、収益及び処分をする権利を有する
共有不動産が生じる主なケースは以下のとおりです。
- 相続:親が亡くなり、複数の相続人が不動産を法定相続分に応じて共有名義で引き継ぐ
- 離婚時の財産分与:夫婦で購入した不動産を売却・分割せずに離婚し、共有名義が残る
- 共同購入:親子や兄弟、友人・ビジネスパートナーなどで資金を出し合い不動産を取得する
共有不動産は各共有者の合意がなければ改修・賃貸・売却が難しく、放置するとトラブルに発展する可能性があります。また、相続が繰り返されるたびに共有者が増え、関係が複雑になる傾向があるため、早めに対処を検討することが大切です。
関連記事「共有名義の不動産を相続するには?手続き・トラブル・解決策を解説」では、相続によって共有名義になった場合の手続きや対処法を詳しく解説しています。相続で共有不動産を取得した方はあわせてご覧ください。
共有不動産を売却する4つの方法
共有不動産の売却方法は、状況や共有者との関係によって適した手段が変わります。
- 全員の同意を得て不動産全体を売却する
- 自分の持分を共有者に売却する
- 自分の持分だけを売却する
- 共有物分割請求で換価分割する
それぞれのメリット・デメリットを把握したうえで、ご自身の状況に合った方法を選びましょう。
全員の同意を得て不動産全体を売却する
共有者全員が売却に同意し、不動産全体を第三者に売却すれば、市場価格に近い金額での売却が期待できます。ただし、共有者の中に一人でも反対・連絡不通・判断能力が低下している場合には、この方法は使えません。
不動産全体の売却は、共有者全員が売却の意向を持っており、関係が良好な場合に適した方法です。共有者が少なく、全員と連絡が取れる状況であれば、不動産全体の売却を検討しましょう。
自分の持分を共有者に売却する
自分の持分を他の共有者に買い取ってもらう方法があります。売買する当事者同士の合意があれば成立するため、共有者全員の同意は不要です。
共有者へ売却する場合、相場価格で買い取ってもらえる可能性があるのが魅力です。しかし、市場価格よりも大幅に安い金額で取引すると、贈与とみなされて贈与税がかかる場合があります。
また、買い手となる共有者には資金力が必要です。共有者との関係が良好で、相手が買い取る意思・資金力を持っている場合には、自分の持分の売却を交渉してみてください。
自分の持分だけを売却する
他の共有者の同意を得ることなく、自分の持分のみを第三者に売却する方法です。主な売却先は、共有持分を専門に扱う買取業者です。
持分を買い取った第三者は、他の共有者の同意なしには不動産全体を自由に活用・処分できません。そのため、売却価格は市場価格×持分割合×1/2〜1/3程度が目安となります。また、権利関係が複雑な共有不動産の売却は、一般の不動産仲介では対応してもらえないケースが多いため、専門業者へ相談する必要があります。
自分の持分だけの売却は、全員同意の一括売却より売却価格は低くなるものの、他の共有者の協力が得られない場合や、早期に現金化したい場合に検討してみてください。
共有不動産の売却相場や持分のみ売却の詳細については、関連記事「不動産の共有持分を売却したいけど相場ってどのくらい?高額査定につなげるコツとは」もあわせてご覧ください。
共有物分割請求で換価分割する
共有物分割請求とは、共有者の一人が他の共有者に対して、共有状態の解消を求められる法的な権利です。
各共有者は、いつでも共有物の分割を請求することができる。
分割の方法には複数の種類がありますが、売却につながるのは不動産を売却して代金を持分割合で分配する「換価分割」です。
共有者全員が換価分割に合意できれば、任意売却として市場価格で売却できます。一方、合意が得られない場合には、裁判手続きを経て競売になります。競売は市場相場の60〜70%程度で落札されて売却益が大きく減少するケースがあるほか、解決まで6ヶ月〜2年以上かかることがあります。
換価分割は共有者間の関係悪化リスクを伴うため、他の手段が尽きた場合の最終手段として位置づけておきましょう。
関連記事「共有物分割請求とは?手続きの流れと費用・弁護士の必要性を解説」では、手続きの流れと費用の目安について詳しく解説しています。共有物分割請求を検討している方は、あわせてご覧ください。
全員の同意なしで共有不動産を売却できるケースと対応方法
共有者の中に連絡が取れない、判断能力が低下している、未成年者がいるなどのケースでは、通常の手続きが使えず、対応が複雑になります。
状況別の対応方法は以下のとおりです。
状況 対応方法 ポイント 他の共有者が売却に
反対している話し合い→弁護士を通じた交渉・調停→共有物分割請求の順で対応する 裁判は時間・費用・関係悪化の
リスクがあるため、交渉段階での解決が理想連絡が取れない
共有者がいる不在者財産管理人の選任、または「所在等不明共有者の持分取得制度」(2023年4月施行)を活用する 裁判所の決定を得ることで、不明共有者を
除いた形での売却が可能認知症で判断能力が
低下している成年後見人を選任し、後見人が代理で
手続きを行う家庭裁判所の許可が必要なケースもあり、
手続きに数ヶ月かかるため早めの着手が重要未成年の共有者がいる 親権者または特別代理人が代理で
手続きを行う親権者も共有者の場合は利益相反が生じるため
家庭裁判所への特別代理人選任申立てが必要離婚後・別居中で共有名義が残っている 弁護士を通じた交渉、または自分の
持分のみを売却する合意が難しい場合は持分のみ売却がシンプル いずれのケースでも、対立を避けたい・早期に現金化したいという場合には、自分の持分のみを買取業者に売却するのがスムーズな解決策です。他の共有者の同意が不要なため、状況にかかわらず進められます。
関連記事「共有不動産の売却!売却時のトラブル回避と注意点まとめ」では、共有不動産を売却する際のトラブル回避について詳しく解説しています。ぜひ参考にしてください。
共有不動産の売却に必要な書類
共有不動産を売却する際に必要となる主な書類は以下のとおりです。
- 登記済権利証(または登記識別情報)
- 印鑑証明書(発行から3ヶ月以内のもの)
- 地積測量図、境界確認書
- 本人確認書類
- 実印
- 住民票
- 委任状(共有者が立ち会えない場合)
- 同意書(全員同意で売却する場合)
依頼人が代理人に手続きを委託する際に必要な委任状には、実印・印鑑証明書が必要です。また、全員同意で売却する際には同意書が必要になります。委任状・同意書ともに、書式は依頼する不動産会社や司法書士が準備するのが一般的です。
なお、自分の持分のみを売却する場合には、他の共有者の書類は不要です。
共有不動産を売却する流れ
共有不動産の売却では、方法によって手続きの流れとかかる期間が大きく異なります。
ここでは、以下の2つのパターンに分けて解説します。
- 全員同意で不動産全体を売却する場合
- 自分の持分のみ売却する場合
自分の状況に合ったパターンを確認しましょう。
全員同意で不動産全体を売却する場合
全員の同意が得られた場合の売却は、以下の流れで進みます。
- 共有者全員で売却の合意を取る
- 不動産会社に査定を依頼する
- 媒介契約を締結する
- 売買契約を締結する(共有者全員が署名・捺印)
- 決済・引き渡し・所有権移転登記する
- 売却代金を持分割合で分配する
共有者全員の署名・捺印が必要なため、一人でも手続きに協力しない場合はこの方法では進められません。また、全員のスケジュール調整が必要になるため、早めに動き出すことが重要です。売却期間は一般的に3〜6ヶ月程度が目安となります。
自分の持分のみ売却する場合
自分の持分のみを売却する場合、他の共有者の同意は不要で、以下の流れで進めます。
- 専門の買取業者に無料査定を依頼する
- 査定額・対応方針を比較して業者を選ぶ
- 売買契約を締結する
- 決済・引き渡し・所有権移転登記する
- 売却代金を受け取る
自分の持分のみの売却の場合は、手続きがシンプルで、最短数日〜数週間で完了するケースもあります。複数社に相談して、査定額や担当者の対応などを比較したうえで業者を選びましょう。
「共有者と連絡が取れない」「認知症で手続きが進まない」「早期に現金化したい」といった状況の場合には、共有持分のみの売却という選択肢があります。当社では共有不動産売却の専門家が、年中無休・全国対応で相談をお受けしています。まずは無料相談・査定からお気軽にご連絡ください。
共有不動産の売却にかかる税金と確定申告の手続き
共有不動産を売却して売却益(譲渡所得)が生じる場合には、税金(譲渡所得税)が発生するため、税務署に申告・納税する確定申告が必要です。
- 譲渡所得税の計算方法と特別控除の活用
- 確定申告に必要な書類と提出手順
それぞれ順に確認していきましょう。
譲渡所得税の計算方法と特別控除の活用
取得費が不明な場合は、売却価格の5%を概算取得費として使用できます。
なお、税率は以下のように不動産の保有期間によって異なります。
| 保有期間 | 所得税 | 住民税 | 合計※ |
|---|---|---|---|
| 5年超(長期譲渡所得) | 15% | 5% | 約20.315% |
| 5年以下(短期譲渡所得) | 30% | 9% | 約39.63% |
※復興特別所得税(所得税額×2.1%)を含む
マイホームの売却には「3,000万円特別控除」が適用でき、共有不動産の場合、実際に住んでいる各共有者がそれぞれ最大3,000万円の控除を受けられます。また、売却で損失が出た場合は「譲渡損失の損益通算・繰越控除」が使える場合があり、最長3年間にわたって所得税・住民税を軽減可能です。
「3,000万円特別控除」「譲渡損失の損益通算・繰越控除」のいずれも適用条件は状況によって異なるため、税理士や税務署に確認してみてください。
なお、売却にかかる税金は譲渡所得税のほか、印紙税・登録免許税も発生します。売却前に総合的なコストを把握しておきましょう。
共有名義(共同名義)の不動産を売却した際の詳しい確定申告の手順・書き方については、関連記事「【完全版】共同名義の不動産売却時の確定申告の方法」をあわせてご覧ください。
確定申告に必要な書類と提出手順
売却した翌年の2月16日〜3月15日に、自分の住所地を管轄する税務署へ確定申告を行う必要があります。提出方法は窓口持参・郵送・e-Tax(オンライン)の3つから選択可能です。
確定申告に必要な書類は以下のとおりです。
- 確定申告書(第一表、第二表、第三表(分離課税用))
- 本人確認書類
- 譲渡所得の内訳書(持分割合・持分相当の金額を記入)
- 売買契約書・領収書(売却時・購入時の両方)
- 源泉徴収票(給与収入がある場合)
- 登記事項証明書(登記簿謄本)
- 仲介手数料・測量費などの領収書
- 住民票・登記事項証明書など(3,000万円特別控除を適用する場合)
確定申告を誤ると追徴課税が発生するリスクがあります。共有不動産の売却は持分割合の計算や特別控除の適用など判断が複雑なため、不安な場合は売却を依頼した不動産会社や税理士への相談を検討しましょう。
まとめ
共有不動産の売却には、以下の4つの方法があります。
- 全員の同意を得て不動産全体を売却する
- 自分の持分を共有者に売却する
- 自分の持分だけを売却する
- 共有物分割請求で換価分割する
全員の同意が得られない場合でも、持分のみの売却や状況に応じた法的手続きを活用することで、売却手続きを進めることが可能です。
売却後、売却益(譲渡所得)が生じた共有者は、持分割合に応じて確定申告を行う必要があります。また、自宅の売却であれば3,000万円特別控除の活用も検討しましょう。税金の計算や控除の適用に不安がある場合は、事前に売却を依頼した不動産会社や税理士へ相談してください。
「全員の同意が得られない」「共有者と連絡が取れない」「早期に現金化したい」という場合には、自分の持分のみを売却するという選択肢があります。当社では共有不動産売却の専門家が、状況に応じて相談をお受けしています。まずはお気軽に無料相談・査定からご連絡ください。
共有持分不動産の問題でお困りの方は、お気軽にご相談ください。
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